『監督失格』 プレミア試写会 feat. 矢野顕子 に行ってきた
8月30日(火)『監督失格』 プレミア試写会 feat. 矢野顕子 に行ってきた。
場所はミッドタウンのビルボードライブ東京。
会場に向かう際に見覚えのあるハットの男性とすれ違った。平野勝之監督だ。
こんなこともあろうかとランドナー読本とペンを鞄に入れておいた。
緊張しながらも声をかけてサインをお願いすると、監督は快く応じてくれた。
ヽ( ・∀・)ノ ワーイ
家から駅に向かうところで思い付いてわざわざ引き返して本を取ってきた価値があった。
この日は監督の挨拶は無かったので偶然会えてとても良かった。
- 作者: 平野勝之,自転車人編集部
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自分はこの映画を1年位前から心待ちにしていた。ランドナー読本にもこの映画が製作中であることが書かれている。この映画は久しぶりに複数方向から攻めてくる映画だった。2009年に公開されたあんにょん由美香という映画があった。最初は川本真琴が主題歌を歌ったことで興味を持った映画だった。
映画のことを調べている最中に平野勝之監督の「由美香」という映画のことを知り、それがうろ覚えしてた自転車物の「わくわく不倫旅行」という作品と同一だと分かり、事前勉強のために見た。「わくわく不倫旅行」リンク先18禁この作品はめっぽう面白かった。監督と女優がAVを撮りながら自転車で北海道まで旅行するという作品。なんたる酷い企画だと思ったら、赤裸々なドキュメンタリー・自転車紀行・流れ者たちの生態、撮りたいものを撮り、撮る気のなかったものまで撮る素晴らしいドキュメンタリーだった。
「あんにょん由美香」の方は、前半の様々な監督(カンパニー松尾・平野勝之他)が出てくるパートは面白いのだが、後半はどうってことない面白くない映画だった。平野監督が「あんにょん由美香」の中で「由美香が亡くなってるのを発見したのは俺」というようなことを言っていた。それが僕にとっては『監督失格』の強烈な前フリとなっていた。音楽だけは良かった。「あんにょん由美香」の公開にあわせて平野勝之監督の「由美香2005」という映画が特集上映される予定だったが、なんらかの事情で公開が中止された。理由は噂レベルではなんとなく分かっている。 ついでに思い出した。 http://hokkaidou.blog17.fc2.com/ ←2005年の夏にはこれが一部で話題になっていた。
さて、『監督失格』。前半の大部分は「由美香」からの抜粋だった。ただの抜粋ではなく初見の映像もあり、それによって「由美香」もパッケージされた作品であることを思い知らされた。ドキュメンタリーと言っても事実と編集された映像は違う。そしてこの映画の肝となる第一発見者となってしまう部分の映像。常にカメラを回し続ける監督がついに撮りたくても撮れない映像を撮ってしまった。発見の後、通報の為にカメラは録画状態のまま手から離され、完璧に放置された。いやあ映像って凄いね。この映画はエンディングの撮りようのない映画である。何をしたってケリなんかつかない、とにかく一旦「終わり」とするしかない。見ているうちにエンディングがどうなるかなんてことはどうでもよくなり、監督が生きてるうちは映画を撮り続けることがケリのつけ方なのだと思った。
http://natalie.mu/music/news/55810
MC中の言葉が矢野顕子コメントとして載っている。矢野顕子の言っている通り、この映画において音楽は大した問題ではなかった。「しあわせなバカタレ」というタイトルはとても良い。
川本真琴の歌うほんとうのはなしは監督失格の方がぴったり来たかもしれない。
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